YouTubeショート動画とは?活用メリットや投稿方法&収益解説
YouTubeに短いショート動画を投稿できる機能があることをご存じでしょうか。
2021年7月よりYouTubeに『YouTubeショート』という新機能が追加され、短いショート動画を投稿できるようになりました。
「YouTubeを活用し集客したい」、「チャンネル登録者数が増えない」と悩まれている方にも、YouTubeショートは有効です。
この記事では、YouTubeショートを活用するメリットやYouTubeショート動画を作るポイント、収益化、投稿方法などを詳しく解説しています。
YouTubeのショート動画とは
60秒以内の短い動画を作成・編集・投稿できる新サービスです。
2020年9月、YouTubeにYouTubeショートという新機能が追加され、日本では、2021年7月13日より利用開始となりました。
YouTubeアプリ上で、YouTubeショートの撮影・編集・投稿まで行えるため、カメラ機材や動画編集ソフトなどを揃えなくても、スマホ1つで完結できます。
Youtubeショート機能は、誰でも簡単にショート動画を投稿することが可能なYoutubeの便利なサービスです。
YouTubeショートの特徴は以下の通りです。
- 最大60秒の短編動画
- 投稿される画面は縦型、スマホ全画面で表示される
- 通常のYouTubeと同じく、高評価・低評価・コメント機能が付いている
- 画面をスクロールすることで、次の動画に切り替わる
- スマホ1つで撮影・編集・投稿が完結する
スマホでの視聴がメインのため、投稿される画面は縦型でスマホ全画面に表示されます。
ショート動画の仕様も通常のYouTubeと同じく、高評価・低評価・コメント機能がついているので、投稿者とのコミュニケーションも今まで同様に行うことができます。
ショート動画はランダムに再生され、興味のない動画なら画面をスクロールすることで次の動画へと視聴切り替えが可能です。
YouTubeアプリやYouTubeのWebサイト内にあるYouTubeショート専用タグをタップまたはクリックすることで、視聴することができます。
参考元:YouTube Japan Blog: いよいよ日本で YouTube ショートが始まります (googleblog.com)
YouTubeショート3つのメリット
撮影・編集・投稿がスマホ1台ですべて完結するのが、YouTubeショートの特徴です。
YouTubeショートを投稿することで、以下の3つのメリットが挙げられます。
- スマホ1台で気軽に動画を投稿できる
- 幅広い世代にアプローチしやすい
- チャンネル登録者数を増やせる
3つのメリットについて詳しく解説していきます。
スマホ1台で気軽に動画を投稿できる
YouTubeショートの最大のメリットは、スマホ1つで撮影・編集・投稿が気軽に行えるという点です。
尺も60秒と短い上に、通常のYouTube動画と異なり楽曲やテキストを追加するなどの動画編集作業が簡単に行えます。
動画投稿のハードルも低いので、はじめてでも気兼ねなく挑戦することができます。
幅広い世代にアプローチしやすい
YouTubeは、幅広い世代に利用者が多くアプローチしやすいのが利点です。
総務省が実施したソーシャルメディアの利用率に関する調査では、以下の通りの調査結果が出ています。
- Instagram……10代 72.3%・20代 78.6%・30代 57.1%
- TikTok…………10代 62.4%
- YouTube………全年代 87.9%
参考元:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 総務省
上記の結果からTikTokやInstagramは、若年層に利用者が多い傾向にある一方で、そのYouTubeは、幅広い世代に利用者が多いことが分かります。
YouTube利用者が多ければその分、動画を視聴してもらう確率が上がり年代を問わずアプローチが可能となるのです。
チャンネル登録者数を増やせる
YouTubeショートは、不特定多数の人たちに動画を視聴してもらいやすい仕組みのためチャンネル登録者数を増やしやすいのもメリットです。
YouTube側としては動画内で表示される広告収入をたくさん得たいので、少しでも長く視聴者にYouTube内に留まってもらいたいと考えています。
そのため、視聴者の閲覧履歴などから類似する情報を積極的に関連動画として表示します。
自社のチャンネル登録数や再生回数に関係なく、類似商品やサービスを閲覧した不特定多数の人にも関連動画として情報を届けることができるのです。
そのため、リーチできるユーザーの幅が広がりチャンネル登録者数が増えやすくなります。
YouTube視聴者は二極化している
YouTubeショートは幅広い利用者にアプローチ出来る以外にもメリットがあります。
実際にYouTubeを運用しているTOP企業50社に投稿動画の長さの調査を行ったところ、以下のような結果が出ています。
- 4分未満…………44%
- 16分以上……… 32%
参考元: 伸びる企業チャンネルの動画の長さが判明!【二極化が進む企業チャンネル調査レポート】 | YouTubeマーケティング支援 | kamui tracker
上記のグラフからも長い動画と短い動画との動画の尺が二極化していることがお分かりいただけるでしょう。
YouTubeを視聴するニーズが、短時間で効率よく動画を見たい層と動画の内容を深く理解したい層に二極化しているのです。
空いているスキマ時間に効率よくYouTubeを利用したいと考えている視聴者のニーズが今、増えていることもあり、これからの時代はYouTubeショートの活用がおすすめです。
TikTokやInstagramのリール(Reels)との違い
YouTubeショートの他、TikTokやInstagramのリールにも短編動画が投稿できる機能が付いており、どちらもスマホ1つで撮影・編集・投稿が行えます。
では、YouTubeショートと類似するTikTokとInstagramのリールには、どのような違いがあるのでしょうか。
どれもスマホに適した縦型表示というのが共通点ではありますが、各プラットフォームごとに投稿できる長さと、利用する年齢層が異なります。
プラットフォーム | 動画時間 | 主なユーザーの年齢層 |
YouTubeショート | 最大60秒 | 幅広い世代に利用者が多い |
TikTok | 最大3分 | 10代が62.4%と比較的若い世代を中心に利用 |
Instagramのリール | 最大90秒 | 10代…72.3%・20代…78.6%・30代…57.1%と若年層が利用 |
若い世代にはInstagram、その中でも特に10代にターゲットを絞って発信したい場合は
TikTokと、情報を届けたい世代によって媒体を使い分けることができます。
YouTubeは10~60代の幅広い世代が利用するプラットフォームであることから、より多くの年齢層に届けたい製品やサービスの場合には、Youtubeショートの活用が最適と言えるでしょう。
YouTubeショート動画の投稿の仕方
YouTubeショートでの動画投稿の仕方は、スマホ1つで撮影・編集・投稿が行えるため初心者の方も簡単に始めることができます。
スマートフォンでのショート動画を作成する手順をは以下の通りです。
- YouTubeアプリを開く
- 画面下の+ボタンをタップ
- ショート動画作成をタップ
- 音楽を追加するで曲を流しながら撮影ができる
- 撮影ボタンをタップ
- 編集
- 仕上がりに問題なければ『次へ』をタップ
- アップロードして完了
音楽を追加できるのでお気に入りの曲を流しながら撮影もできますが、後から編集作業で追加することも可能です。
撮影は、画面右側に表示されるアイコンで録画速度やタイマー設定などが行えます。
編集作業では、テロップを追加したり、曲を入れたりします。
曲はサンプリングされたコンテンツを利用できるため表現の幅が広がりやすくなるでしょう。
参考元:サンプリングしたコンテンツを使用して YouTube ショートを作成する – Android – YouTube ヘルプ (google.com)
YouTubeのショート動画作成のポイント
どのような点に気を付けて、YouTubeショート動画を作成すれば良いのでしょうか?
以下では、効果的なYouTubeショート動画を作るためのポイントを解説していきます。
冒頭から視聴者の興味を引き付ける
YouTubeショート動画で一番に気を付けたいポイントは、最初の数秒でユーザーの興味を惹きつけることです。
視聴者にとって興味のない動画はスクロールで簡単に次の動画へと切り替えられてしまうからです。
そのため冒頭でユーザーの興味を惹きつける工夫が必要になってきます。
オープニング映像から”どんなことが起こるのだろう”とユーザーを期待させるような演出を施すなど、最後まで動画を視聴してもらえる工夫を凝らしましょう。
動画の内容を明確に
視聴者に動画の内容を明確にするのも大切なポイントです。
YouTubeショート動画は、60秒という限られた時間の中で動画の内容を視聴者に伝えなければならないからです。
「何の動画なのか」が視聴するユーザーに伝わらなければ、簡単にスクロールされ離脱されてしまうでしょう。
伝えたい内容がブレることのないように動画作成をしていきましょう。
テンポが重要
動画のテンポも効果的なYouTubeショート動画を作る上で大切です。
テンポの悪い動画はすぐに飽きられスクロールされやすくなってしまいます。
60秒という時間の中で、視聴者を飽きさせず、何度でも繰り返し見たくなるように、テンポよくセリフや楽曲を入れる工夫を心がけましょう。
作りこみ過ぎず自然体で
ショート動画は、作りこみ過ぎた動画より自然体な動画が好まれやすい傾向もあります。
日常生活を切り取った、ありのままな自然体な雰囲気の動画を作成するのもいいでしょう。
自身が気に入った他のショート動画を参考にしてみるのも一つの手です。
YouTubeショートを活用している企業の事例
実際にYouTubeショート動画を活用している企業の事例を見ていきましょう。
ショート動画という短い時間で、企業の魅力が詰まった動画となっています。
株式会社星野リゾート
星野リゾートが運営する「OMO5東京大塚・都電ルーム」の施設案内のショート動画です。
遊び心溢れるデザインや演出など都電の魅力が詰まった施設紹介となっています。
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
コーヒーショップでお馴染みのスターバックスの商品紹介ショート動画です。
期間限定商品である「The メロン of メロン フラペチーノ」動画を見ただけで購入して飲んでみたいと思わせる演出がされています。
YouTubeショートは収益化はできるのか
YouTubeショートも収益を得ることが可能なのでしょうか。
ここからは、YouTubeショートの収益について詳しく解説していきます。
YouTubeショートファンド
現段階でYouTubeショートで報酬を得るには、『YouTubeショートファンド』という基金があります。
YouTubeファンドの仕組みは以下の通りです。
YouTubeファンド | YouTubeコミュニティの発展に寄与したクリエイターに1億ドルの基金が分配される |
対象クリエイター | 月ごとに数千名のクリエイターにYouTubeファンドから対象者に通知がくる 月100~10,000ドル(日本円で約1万円~約100万円支給される) |
ただし、報酬を受け取るには以下の条件が必要となります。
- 過去180日間対象となるショート動画を少なくても1本投稿する
- チャンネルがYouTubeコミュニティガイドライン、著作権ルール、収益化ポリシーを遵守している
- オリジナルコンテンツをアップロードしている
- 対象国または地域において成人年齢に達している(日本は対象国)
- 13~18歳の場合は、利用規約に保護者が同意し、 AdSenseアカウントの設定が必要
- クリエイターは、対象国や地域に居住している(日本は対象国)
参考元:YouTube ショート ファンド – YouTube ヘルプ (google.com)
通常のYouTubeは、投稿動画に広告をつけることで収益化できていましたが、YouTubeショートでは広告はつきません。
その代わりとして、クリエイターはYouTubeショートファンドから報酬を受け取ることができます。
YouTube パートナー プログラム(YPP)導入へ
2023年の初頭から、ショート動画をメインに投稿しているクリエイターに対して、条件を満たせば『YouTube パートナー プログラム(YPP)』を申請することができるようになります。
YPPの利用条件は以下の通りです。
- チャンネル登録者数1,000人以上
- 直近12か月間の総再生時間 4,000 時間に到達する
- または直近90日間のショート動画の視聴回数が、1,000万回以上
参考元:YouTube Japan Blog: Made on YouTube: 次世代クリエイターの収益をサポート (googleblog.com)
上記の条件を満たせば、YouTubeショート動画をメインにしているクリエイターもYPPに申請することができ、YPPの特典を受けられるようになります。
YouTubeを始めて間もないクリエイターも、Super Thanks、Super Stickers、チャンネル メンバーシップなどの視聴者ファンディング機能をいち早く利用できるように2023年に新たな利用資格をYPPに導入予定です。
YouTubeショート動画はリーチを幅広く広げやすい
YouTubeショート動画は、撮影・編集・投稿までがスマホ1つで完結できる手軽さから動画投稿のハードルも低く、始めやすいのが特徴です。
利用者数が多いYouTubeだからこそ、幅広い世代にリーチでき、チャンネル登録者数も増えやすくなります。
チャンネル登録者数の伸び悩みに悩まれている方などYouTubeショートを活用してみてはいかがでしょうか。