【初心者必見!】販促動画作りは自社?外注?完成までの5ステップ
販促動画とは、販売促進を行うための動画のことです。
インターネットの普及やスマホユーザーの増加により現在では、チラシなどの紙媒体よりも動画で販促を行う方法が主流になってきています。
しかし、販促動画を作ったことのない店舗経営者さんの中には
- そもそもどうやって販促動画を作るの?
- 外注する場合、動画制作会社の選び方は?
- 自社で作る場合の作業工程は?
など、分からないことだらけで一歩を踏み出せないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、販促動画の作り方について解説し、さらに外注する場合の動画制作会社の選び方まで詳しく解説していきます。
販促動画を作る2つの方法
まずは販促動画を作る2つの方法を紹介します。
販促動画の作り方1:動画制作会社に外注する
動画制作の知識やスキルがない、また初めて販促動画を作るなどの場合には、動画制作会社に外注するのが一番安心です。
どのような販促動画を作りたいのかを動画制作のプロに伝えることで、目的に沿ったクオリティーの高い販促動画を作ることができます。
しかし、動画制作会社といっても大小さまざまあり、大手の動作制作会社へ依頼する場合にはどうしても費用が高くなってしまいます。
最近では、フリーランスとして働く動画クリエイターも多く、スキルの高いプロクリエイターさえ見付けることができれば、高クオリティーかつ低価格のコスパの良い販促動画を作ることも可能です。
参考までに、販促動画を外注する場合のおおよその費用相場をまとめると以下の表のようになります。
外注先 | 費用相場 |
フリーランス | 10~30万円程 |
中小の動画制作会社 | 30~200万円程 |
大手の動画制作会社 | 200万円~ |
各外注先の価格帯に差があるのは、そもそも制作会社によってそれぞれ費用が異なることと、以下の違いにより価格が変動するためです。
- 撮影場所を何か所にするか
- スタジオレンタル料
- キャスティング(自社スタッフorプロ)
- 撮影機材のクオリティー
上記の条件により完成した動画のクオリティーも異なります。
撮影に手をかければそれだけ発生する費用も高くなるというわけです。
販促動画の作り方2:自社で作る
社内に動画制作のスキルを持つスタッフが在籍している場合には、自社で販促動画を作るのも良いでしょう。
自社で販促動画を制作すれば編集ソフトや撮影機材などを初期投資するのみで、人件費をかけずに販促動画を作ることができます。
はじめのうちはプロの動画制作会社に外注するよりも、工数はかかるかもしれません。
しかし、じっくりと検討、制作、改善を行うことで自社の動画制作スキルも高まり、いずれはそのスキルが自社の財産となるでしょう。
反面、クオリティーの低いままで販促動画を配信してしまうと、会社としてのマイナスイメージに繋がってしまうというデメリットもあるため十分注意が必要です。
【販促動画の作り方】完成までの5ステップ
それでは実際に販促動画はどのような手順で作られていくのでしょうか?
完成までの5ステップはおおよそ以下の通りです。
ステップ | 作業 |
1.企画 | ・目的を決める ・5W1Hに沿って訴求ポイントを整理 ・予算決め ・活用媒体の選定 ・動画の尺を決める ・競合動画のリサーチ |
2.構成 | ・動画のストーリー決め ・絵コンテの作成 |
3.撮影 | ・機材の確保 ・動画撮影 |
4.編集 | ・動画編集 ・文字・テロップ入れ ・音楽・効果音 |
5.書き出し | ・配信媒体に合ったサイズ、形式で書き出し |
もちろんどの工程も大切な作業ですが、特に企画、構成の段階をいかに丁寧に行うかによって、出来上がりの販促動画が大きく左右します。
以下の項では、実際に販促動画がどのような手順で作られていくのかを詳しく解説していきます。
自社で制作したいと考えている企業や店舗はもちろん、販促動画を外注する場合にも流れを知っておくことで打合せがスムーズになるためぜひチェックしてください。
【販促動画の作り方ステップ1】企画
企画の段階では、動画の目的や予算、尺決め、活用媒体の選定など、動画の方向付けを決めていきます。
販促動画の最終的な出来上がりを左右する大切な工程なので、妥協なく行いましょう。
目的を決める
まずは、どのような目的のために販促動画を活用するのかを考えます。
- とにかく商品やサービスの認知度をUPさせたい
- 商品やサービスの内容について知ってもらいたい
- 他社との差別化をアピールする
- 体験者の声を伝えて購入を後押しする
それぞれの目的に応じて動画の内容も次のように変わります。
目的 | ターゲット | 動画内容 |
認知度UP | 商品やサービスをまだ知らない人 | 目を引く動画でブランドイメージをアピールし、話題化するための動画 |
商品・サービスの紹介 | 商品に少なからず興味を持っている人 | 商品の魅力やメリットを伝え、動画の最後でWEBサイトへ誘導 |
差別化アピール | 類似ジャンルで購入を検討している人 | 他社との違いをアピールして自社の商品購入へ誘導 |
商品・サービスを購入・利用してもらう | 体験者の口コミを知りたい人 | 体験者の声や、事例の紹介(購入後どのように変わるのかを具体的に) |
上の表のように、商品やサービスとターゲットとの距離により販促する目的も異なり、それにより動画の内容も変わってきます。
まずは動画を「何のために活用するのか」を明確にすることから始めましょう。
目的を1つに絞ることで、狙ったターゲット層にストレートに商品やサービスをアピールすることができます。
5W1Hに沿って訴求ポイントを整理
5W1Hに当てはめてポイントを整理することも大切なポイントです。
説明 | 例 | |
When(いつ) | 販促動画をいつ見て欲しいか | ・キャンペーン前の告知として ・商品発売時に合わせて ・配信する時間帯 |
Where(どこで) | 動画を流す媒体を決める | ・SNS(YouTube、Instagramなど) ・テレビCM ・交通広告(電車の中、駅のデジタルサイネージなど) |
Who(誰に) | 誰に向けての動画なのか、ターゲットを明確にする | ・若者世代 ・シニア層 ・ファミリー向け |
What(何を) | 動画の目的を決める | ・商品紹介 ・ブランディング ・お客様の声 など |
Why(なぜ) | 動画をなぜ作るのか | ・認知拡大 ・商品購入 |
How(どのように) | どうやって販促動画を作るか | ・外注 ・フリーランス ・自社内製 |
制作する販促動画を上記の項目に当てはめることで、出来上がりの動画の方向性が見えてきます。
中でもWho(誰に)のターゲット層の決定が特に重要です。
どのターゲット層に何を届けたいかを明確にしないと動画を上手く活用することができず、販売促進効果が半減してしまうからです。
例えば、「おすすめの韓国コスメ」を紹介する販促動画を作りたいと考えた場合のターゲット層は「若年層の女性」になります。
「若年層の女性」にターゲットが決まれば、「販促動画を使って効率良くメッセージを届けるには、InstagramやYouTube、Twitterなど若者世代がよく閲覧するプラットフォームにしよう」などの媒体決めも自ずと決まってくるはずです。
予算を決める
販促動画を作るにあたり、自社としてどのくらいの費用をかけられるのか予算決めをします。
予算により動画作りに関する以下の条件等を選択しなければならないからです。
- 自社で内製するか、外注するか
- 撮影場所を何か所にするか
- ナレーションやキャストにプロを起用するかどうか
- BGMをフリーにするかオリジナルにするか
動画制作会社に販促動画の制作をまかせる場合は、予算を相談し出来上がりのクオリティーを確認しましょう。
活用媒体の選定
制作した販促動画をどこで配信するのかを選定します。
活用媒体により動画全体の構成なども変わってくるからです。
例えば、5秒後にスキップするかどうかを選択できるYouTubeのインストリーム広告を作る場合には、最初の5秒で視聴者に強い印象を与える動画を作らなければいけません。
また、ターゲットにより活用動画の媒体も以下のように変わってきます。
ターゲット | 有効な媒体 |
30歳からの男女やファミリー層 | テレビCM |
幅広い世代に有効 | デジタルサイネージ(店頭動画、電車、バスなどの交通広告など) |
主に若者世代 | SNS ・YouTube(20~50代前半) ・Facebook(ビジネス層、男性も多い) ・Instagram、Twitter(女性若年層) |
広告の種類、ターゲット層の特性などを考慮して活用媒体を決めましょう。
販売促進効果をさらに高めるには、複数の媒体を組み合わせるのもおすすめです。
動画の尺を決める
続けて動画の尺を決めていきます。
「商品やサービスをとにかくアピールしたい」という気持ちが強すぎるばかりに、一つの動画に沢山の情報を盛り込み動画の尺を長くしてしまうのはおすすめできません。
尺が長すぎると視聴者に飽きられてしまい最後まで視聴してもらえない可能性が出てくるからです。
動画の尺は15~60秒の間に納め、伝えたいことを最後まで見てもらえる動画作りを目指しましょう。
競合の動画をリサーチ
自社の商品やサービスの競合となる店舗や企業の販促動画のリサーチも大切なポイントの1つです。
競合の動画を徹底的にリサーチすることで、自社の商品やサービスをより分かりやすく、魅力的に伝える工夫やアイディアが生まれ、より効果の高い販促動画を作ることができるでしょう。
【販促動画の作り方ステップ2】構成
構成の工程では全体のストーリーを決め、動画の尺に照らし合わせながら絵コンテを作成し、動画の全体的な枠組みを決めていきます。
動画のストーリー決め
視聴者の心をグッと惹きつけるストーリーをどう動画に折り込むかはとても大切な部分です。
特にYouTubeに広告として動画を載せる場合、5秒後にスキップされてしまう可能性があります。
そのため、冒頭の5秒でインパクトを与え、魅力的なストーリーで動画の最後まで一気に視聴してもらえる工夫などを行います。
例えば、ダイエットサプリの商品紹介の販促動画を作ろうと思っている場合には
- 視聴者の悩みに共感する(なかなかダイエットに成功しない)
- 成功する理由と実例を挙げる(これならきっと痩せられる)
などののように、冒頭の数秒で視聴者の悩みに寄り添い、問題を解決できることを簡潔に説明し、視聴者を動画へと引き込み購買へと誘導しましょう。
絵コンテを決める
全体のストーリーが決まったら、動画の尺に合わせてシーン毎にカット割りを決めていきます。
- 時間
- 映像のイメージ
- テロップ
- ナレーション
上記の項目をなどを時系列で並べ、動画全体のイメージをシーン毎に組み立てていきます。
出来上がりの動画をイメージしながら、できるだけ細かく決めていきましょう。
こうすることで、必要な素材だけを効率よく撮影することができます。
反対にこの工程をおろそかにしてしまうと、後で足りない部分を追加撮影しなければいけなくなり、ムダが多くなってしまいます。
【販促動画の作り方ステップ3】撮影
動画全体の構成が決まったら、今度は実際の撮影です。
機材の確保
自社で動画を作成する場合には、撮影に入る前に機材の確保を行いましょう。
撮影に必要な主な機材はおおよそ以下の通りです。
- カメラ
- 照明器具
- マイク
- 三脚
- ジンバル
ジンバルとは、撮影時の手ブレを大幅に補正してくれる機械で、これがあることでよりクオリティーの高い動画を撮影することができます。
動画撮影
構成の段階で決めた絵コンテにそって必要な映像を撮影していきます。
販促動画を外注する場合は、撮影当日に現場で立ち会いましょう。
実写の場合、後で修正することができず、撮り直しとなると追加費用がかかったりしてしまいます。
イメージしたものがきちんと撮影されているかどうかを確認しながら撮影をすすめましょう。
【販促動画の作り方ステップ4】編集
撮影が終わったら次は、編集作業です。
撮影した動画、テロップ、BGMなどを組み合わせて構成通りの動画に仕上げていきます。
自社で動画編集を行う場合には、パソコン、Adobe Premiere Proなどの動画編集ソフトが必要になります。
あらかじめ準備しておきましょう。
編集する
動画編集ソフトを使い、構成の段階で作成した絵コンテを元に撮影素材の不要な部分をカットし必要な映像のみを繋げます。
文字・テロップを入れる
販促動画の内容を視聴者にさらに分かりやすく伝えるために、必要な部分にテロップを入れていきます。
テロップは文字をたくさん入れ過ぎることなく、視聴者が読みやすいように短く簡潔にするのがポイントです。
テキストの色味やフォントは強調したい部分以外は基本的に一緒にし、動画全体のイメージに統一感を出します。
音楽・効果音を追加する
動画のイメージをより伝えやすくするためにBGMも入れましょう。
BGMは著作権フリーのものと、有料のものに分かれます。
オリジナルのBGMの作曲を依頼する場合には、別途料金がかかります。
動画内BGMは本編の音声の邪魔にならないように音量を調節しましょう。
【販促動画の作り方ステップ5】書き出し
動画編集が終了したら、販促動画の活用媒体に合わせたサイズ、形式で書き出しを行います。
以下は主なSNSの画面比率(アスペクト比)とファイル形式を表にまとめたものです。
媒体 | 画面比率 | ファイル形式 |
16:9~9:16 (広告の種類により変動あり) | MP4 | |
1:2.39~2.39:1 | MP4、MOV | |
1.91:1、1:1(推奨)、4:5 | MP4 | |
YouTube | 16:9 | MP4 |
目的の媒体に合わせて、画面サイズ、ファイル形式が異なるため、適したものを指定し書き出しましょう。
これで動画作りの完成です。
販促動画を作る際の動画制作会社選び4つのポイント
最後に販促動画の制作を外注する場合の制作会社選びの4つのポイントについて見ていきましょう。
実績が豊富な会社かどうかは成功のバロメーター
動画制作会社選びの一番のポイントは「実績が豊富かどうか」、これがイメージ通りかつ効果の高い動画を作ることができるかどうかのバロメーターになります。
動画制作会社といっても数多くあり、完成動画のクオリティーや得意なジャンルもそれぞれ異なります。
実績が豊富な動画制作会社であれば、過去の経験からこちらが求めるものにフィットした表現、より効果の高い企画の提案が可能なはずです。
投げかけに対するレスポンスの速さも大切
動画制作では、企画、構成、編集などさまざまな工程があり、納得の行く動画を完成させるためにはお互いのコミュニケーションが不可欠です。
質問や不明点、また作業の進捗状況の確認などの連絡の際、すぐに回答をもらえる会社を選びたいものです。
口コミや評判などを参考に、レスポンスの速さも確認しておきましょう。
運用の提案もできる動画制作会社ならなおよし
はじめて動画を制作する場合には、完成した動画をどう運用していったらいいのか、不安もあるでしょう。
そのような場合は、動画制作と運用どちらもできる制作会社を選ぶことをおすすめします。
販促動画を制作し運用を始めたからといって一度でその宣伝効果が出るとは限りません。
- 視聴者に最後まで視聴されているか
- 購買行動に繋がったか
などを分析し、改善を重ねる必要があります。
その場合、制作会社と運用を依頼する企業が別々だと、運用会社からの改善提案を依頼者が制作会社に説明しなければならなくなり大変面倒です。
販促動画活用がはじめての場合には、制作と運用を一社で行っている企業を選びましょう。
相見積もりで高クオリティー、低価格の会社を選ぶ
作りたい販促動画について複数社から見積もりを取る(相見積もり)ことも大切なポイントの1つです。
同じ実績、また完成時の動画のクオリティーでも納期や費用が異なる場合があるからです。
少しでも費用を抑えるためにも、少なくとも2,3か所から見積もりを取り、高技術、低価格のコスパの良い制作会社を選び販促動画を制作しましょう。
販促動画でさらなる売上UPを目指そう!
販促動画をどのような方法でどんな手順で作れば良いのかお分かり頂けたと思います。
インターネットやスマホユーザーの拡大で今や主流になっている動画での販売促進で、商品やサービスをより多くの人に知ってもらい、売上UPへと繋げましょう。